| 草方格は麦わらや潅木の枝を利用した砂防工の1つです。通常は道路や線路脇に施工し、砂の移動による埋没を防ぎます。 地面に挿した麦わらや潅木の枝が、植物の根と同じ役割を果たし、その地の砂を抱え込むことで砂の移動をおさえます。 砂の移動が止まり安定した場所は、植物の生育が可能となります。 (草方格の効果についてはこちら) |
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| 地球緑化クラブはこの方法を応用し、流動砂丘の緑化に成功しました。今までの砂漠緑化活動の中心は、実際は砂丘の近くの荒地を緑化しているにすぎず、本当の砂漠(移動砂丘)の緑化は後回しになっていました。それだけ、この方法が画期的なものだ、ということもできます。移動砂丘での植林も行われてきましたが、いずれも活着はするもの、砂の移動により数年後には根が剥き出しになり、最終的には倒れて枯れてしまうという状態が続いてきました。 現在、私たちは植林よりも草方格と牧草や潅木との組み合わせによる、流動砂丘の緑化に力を入れています。今まで何の生産性もなかった土地を草原などに変えることで、牧草の採草地が確保できるよううになり、牧民の生活の手助けをすることもできます。さらにマメ科の植物を用いれば土壌改良もかねることができ、その後の利用価値も高くなります。 またクブチ砂漠周辺は、もともと草原であったことを考えると牧草による緑化が植生的にも正しい緑化方法であるといえます。 ただし草方格の施工には資材の運搬に手間がかかり、ある程度の労力も必要です。施工場所が砂丘であるためトラックやトラクターが入れず、馬車で資材を運ぶしかありません。しかし、それらの手間を考えても、十分にそれだけの価値がある方法ではあるのです |
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| @施工可能な場所 | |||||
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草方格は、基本的に砂丘のどこでも作ることは可能である。しかし、草方格を作ると砂の移動はほぼ止まってしまうため、作ったときの地形そのままの状態で固定されてしまうことにななる。それでは結果的にいくつもの丘ができてしまうことになり、その後この地を利用するに当たり、都合が悪い。 作業を効率的に、そしてその後の土地利用も考え、私たちは施工場所を決めて行っている。クブチ砂漠は北西の強い季節風が吹く。これにより、砂丘は図のような形となる。また地下水も均一ではなく、西斜面が高く、東斜面が低いといった特徴をもつ。 私たちは、この風と地下水の関係をうまく組み合わせ、砂丘全面を施工するのに比べ30%程度の労力で緑化できる方法を考えた。まず、地下水が低い「A」には施工しない。また、砂丘頂上付近は地下水もあまりなく、そのままの形で固定しても、その後の利用価値が下がるため「D」には施工しない。残りの「B」から「C」にかけてだけ施工する。この部分の砂だけを治めると、固定していない上部は季節風により飛ばされ、東側のくぼ地に落ちていく。2年もたつと、ほぼ平坦な土地が出来上がる。 |
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| A施工場所に線を引き、牧草の種を播く | |||||
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まず、施工場所である西斜面下半分に、1〜1,5m間隔で線を引いていく。その線上へ牧草の種(私たちは通常マメ科の牧草であるサダワン・ヤンツァイ・ニンティァオなどを用いる)を蒔いていく。 種は貴重なため、少量を均等に蒔いていく。 |
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| B選の上に枯れ草(麦わら)を並べる | |||||
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種を蒔いた線の上に、向きをそろえた麦わらを線と直角になるように薄く並べていきます。このとき厚く並べてしまうと、スコップで地面に挿すことができなくなる(資材も無駄になる)。地面が見えるか見えないか程度に並べていく。 | ||||
| C枯れ草をスコップ地面に挿していく | |||||
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ある程度並べ終わったら、麦わらの中心(線の真上で線と平行)にスコップを当て、麦わらが切れないように地面にしっかり差し込む(麦わらは地面にV字に刺さることになる)。この時、牧草の種も同時に地中に入っていく。 | ||||
| D同じように縦も行なう | |||||
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横のラインがすべて完成したら、A〜Cの方法で縦の方向にも作る。砂丘上に麦わらの碁盤の目が完成する。ポプラや潅木を植栽するときは、この碁盤の目の中に植栽していく。潅木などを植栽する際は、牧草の種は蒔かないほうが水の取り合いにならずにすむ。牧草は、雨が降れば10日で発芽し、サダワンであれば2年で1m以上の背丈になり花を咲かせ種をつける。 種は季節風により東側に落ち、そこからまた発芽する。このサイクルが出来上がれば、自然の力により、ある程度緑は広がっていくことになる。 |
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| 移動砂丘の緑化はポプラの植林と、草方格と牧草の組み合わせにより理想的な緑化が可能となる。 @植林と、草方格を作る適地は競合しない。植林は砂丘のくぼ地、草方格は西斜面の下半分。つまり、砂防林と牧草地を交互に作ることができ、ある程度の区画ができた採草地を作ることができることになる。 Aもちろん砂を固定していない砂丘の上部の砂は、風により東側のくぼ地に落ち、ポプラの生長を助ける。 B麦わらは分解される前は保水能力があり、牧草に水分を供給し続ける。 Cこの時点である程度砂丘は平らになり固定化されているので、再び根が露出するという可能性は低くなる。 Dさらに、草方格に使った麦わらは微生物に分解され、牧草の肥料となる。 Eもちろんこのころには牧草の根が張り巡らされ、さらに砂防林も大きくなっているので、砂の移動はとまっている。 |
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