プロジェクトパートナーの募集

 地球緑化クラブは地球温暖化対策に向けた植林事業、砂漠緑化活動、企業CSR活動などをご提案いたします。事業規模の大小は問いません。企業、団体、個人のみなさまからのご要望に沿えるようなプロジェクトをご用意いたします。
 みなさまのご期待以上の活動ができるよう、経験豊富なスタッフがご対応いたします。どうぞお気軽にお問い合わせください。

地球緑化クラブ~「5つ」の約束~

  • 1. 地球緑化クラブは非営利団体です。
  • 2. 現場をいちばんに考えます。
  • 3. 現地の人との関係を大切にします。
  • 4. 持続可能な活動を目指します。
  • 5. 技術向上を常に心がけます。

その2 こうして解決

 私たちは植物を村民たちの身近な存在とするために、現地の気候に適した果樹を植栽することにしました。ヤマアンズは杏仁豆腐、沙棘(サジー)は環境食品の原料となります。檸条(ニンンティアオ)は定期的に刈り取ることで、牧草としても利用できます。こうして村人に対し、この植林地は経済林としての役割があり、生活を豊かにする存在であると認識してもらうようにしました。もちろんこれだけでは温暖化防止の効果は十分に得られません。CO2をより多く固定化する高木を植栽する必要があります。そこで、果樹を守るための防風林としてカラマツを植栽しました。

 もともとの目的は温暖化防止なので、本来であればこのカラマツが主役となる植物です。しかし、私たちはあえてそのことは村民に伝えていません。伝えたところで、温暖化に対する知識がない村民の理解は、すぐには得られないからです。そのかわり、山の斜面で常に強風にさらされることになる果樹を守るための重要な存在であると説明しました。こうすることで、村民がカラマツを保護する意識が生まれます。私たちにとっては温暖化を防止するための木、村民にとっては果樹を守るための木となり価値観は違います。しかし、保護しなければならないという点では共に一致するようになりました。このように、お互いの植物を植える目的をあえて変えることで、保護する体制を整えることが実はとても重要なのです。

 ここで植栽した植物はいずれも当地に自生していたものです。高木と低木、様々な特徴のある植物を組み合わせたことで、生態混交林としての役割も担います。生態混交林は野生動物の生息環境を整えるばかりでなく、単一林と比べ病虫害に強く、また土壌固定力も大幅に増すこととなります。「温暖化防止」という1つの目的から生まれた当地での植林事業ですが、結果的には貧困対策、生態系の保護、そして傾斜地表土流出防止など様々な効果を得られるようになりました。

旗下営鎮政府との調印式
   植栽した植物をより高い意識で保護してもらうよう、現地政府と契約を結びました。
 現地の人々がはげ山の傾斜地で植林作業をする
   現地の人々の協力を得て、広大な土地での植林活動が開始しました。
 地元の中学生と共に植林
   ここでの植林事業は、現地の中学校の実習の場としても活用しています。植物に対して愛着を持ってもらい、植林活動の重要性も理解してもらいます。中学校へは運動器具や筆記用具などを寄付しました。
 小さな苗木を保護するため金網を設置
   苗木が十分成長するまでの期間、家畜から守るために金網を設置。近い将来、この金網は撤去されます。
 試行錯誤のうえ植栽方法も改善
   植栽方法も改善を重ねてきました。少しでも根元に水分が行くよう、また植物が十分に成長するまで風から守るため、大きな穴の中に苗木を植栽しています。
 灌漑設備も整えた
   干ばつによる被害を防ぐために、灌漑設備も整えました。山の麓から中腹まで水を上げるため水道管を埋設。さらには貯水タンクも設置しました。
 1本1本水をかける
   乾燥が最も激しい5月から6月にかけ、毎年数回水をかけます。この時期に数回水を与えるだけで、活着率は大きく変わります。
 植栽5年目のカラマツ
   2008年に植栽したカラマツ。わずか20cmほどであった苗木は、5年後2m以上にまで成長しました。下草も生えるようになり、かつてはげ山であったとは思えない状態まで回復しています。