中国の砂漠に緑を取り戻す(PDF)
(日本語版オリジナルページに当団体の活動が紹介されました。)

中国沙漠に未来が見える表紙

2ページにわたりインタビュー形式の
記事が掲載されました

 この機関誌は、日中友好沙漠緑化協会が1999年11月に発行したものです。この協会は日本の国会議員の方々を中心に発足した団体です。
 この誌の主な内容は、99年8月に元大蔵大臣・武村正義氏が団長を勤めた砂漠緑化協力隊の活動の様子などが掲載されています。この隊には国会議員10名を含む総勢100名の大人数が参加しました。私は現場手伝いとして呼ばれたのです。その時に東京新聞の方にインタビューを受け、それがそのままこの誌に掲載されたのです。
 ここでは、その掲載記事をそのままご紹介いたします


「現地の人の暮らしを忘れないで」
<中国の農村に住み込みで活動している原鋭次郎さん>
−現地の人の仕事と産業をつくる契約です。−

Q:原さんがここに初めて来た6年前の様子はどうでしたか?
原:今立っている場所は半砂漠みたいな荒地でした。だから、木はもちろんなかった。草がちょこちょこっと生えてて、羊が何頭か放されててという形で。私ここに4年間いて、大体100万本くらい仕事させてもらいました。
Q:今は恩格貝ではないのですか?
原:
去年から独立して、フフホト市郊外の紅土釜村に住んでいます。僕は2箇所やっていて今年契約した新しい所は20年契約です。大青山の麓の所なんですが、特に農業開発と緑化をしようというものです。年間2,000元の土地利用料を払って、できるだけ、100%に近いくらい現地の人を雇用する、何か仕事をつくってあげる、何か産業をつくることも約束しているんですね。農産物からの収益は私の所には入ってきますけど、それは植林とか緑化とかに使っています。寄付金なしで回していけるような形をつくりだしたいんです。
Q:収入は他には?
原:
僕は冬の期間は日本にアルバイトに帰って、そのアルバイトのお金を持ってきて、植林に使っています。
Q:中国の人から見ると、日本の若者が来てね、何かやっているけどどういう人かなと思われません?
原:
最初は思われますね。何回も何回も入ってくるうちに、ほんとに緑化しようとしているのかなと思うらしいですね。僕は沙漠やここの特産物になるようなものを作りたいと動き出しています。温室を建てて、フフホトのホテルに出せる品質のレタスや花を栽培して、ここの人に温室で働いてもらうことを実行したい。
−ボランティア団体が撤退した後の森の管理が大事です。−

:子どもの頃中国というのはどんな国だと思っていました?
原:何でしょうかねぇ。むずかしいですねぇ。学校では特に中国とかじゃなくて、日本の環境破壊というのを学んで、中国の沙漠化が進行して大変な状況だというところまでは意識なかったですね。来てから、現地の人の生活を見て、色々経験して、ただ木を植えるだけでは緑化は無理だをいうのを経験して、それからですよね、どんどん引き込まれたというか、やればやるほど奥の深いものだと。
 日本にいた時は純粋に木を植えれば沙漠は緑化できるんだという位の感覚でした。日本にいるとそこで生活している人の姿は見えないですからね。現地の人たちは沙漠だから生活に苦労しているという訳ではないんですよ。これが普通なんです。でも、地球全体の環境からみれば沙漠化は困ることだし。じゃあ彼らの意識を自然と変える方法がないのかなと考えていたら、少しでも収入に繋がるような仕事をつくって、彼ら自身の意識が変われば一番いいのかなと。
 ボランティア団体が一番抱えている問題は撤退してからどうなるかということなんですね。撤退した後に、きちんと森を管理することができるようにしてあるか、し続けられるのかが、すごい重要な事なんで。結局、現地の人達が貧しいままだと、植林した木も切られてしまって、燃料にされてしまってね、また沙漠化がそこから進んでしまうんですよね。メッキのようなもので、すぐ剥がされてしまうような感じなんですよ。私は現地の人たちがせめて、最初の段階で家の周りに木を植えてほしい。で、そういう人達が増えていって、どんどん家の周りの環境を良くしていけば、その周りの環境も良くなっていきますから。それと平行して農地の方も改良して。

−砂漠に来るのは女性が多いですね。−

Q:原さんのような人は他にいますか?
原:
今は、私みたいに直接住み込んでやってるという人はそう多くはありませんが、やりたいという学生は多いです。よく手紙とかもらいます。今は環境保護とか沙漠化とかすごい取り上げられているので、それで興味を持ち始めるのですかね。女の子の方が多いです。男の子はほとんどいないですね。沙漠緑化協力隊で来る子も7割がた女の子ですね。
 実は、僕の出た専門学校に新しく環境テクノロジー科というのができたんです。そこが、沙漠研修という形で、私のところに来て、体験をして、単位が取れるという授業を来年から本格的に始めるんです。僕が学生の頃よりはるかにマスコミでも取り上げられていますしね、学校で学ぶことも変わってきているんですね。
Q:沙漠に住んで仕事をつくっている原さんから、日本人に言いたいことは?
原:
もっとねぇ、現地の人達の目で沙漠をみてほしい。感覚的なものも大切ですが、そこには現地の人達がいるんだということを絶対忘れてはいけないと思うんです。人の土地ですよ、沙漠というのは。そこに住んでいる人たちがいるんですから、その人達を抜きにして沙漠の緑化を考えてもしようがない。これは本当に大事なことです。もっと現地の目でね、一緒に生活して、一緒に活動して、交流しながらが大事です。


(社)倫理研究所発行
「Sun Power2001年5月号」

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